事業主の皆様、労基署による定期監督等において、年次有給休暇関連の違反指摘数が増加しています。

全国の労働基準監督署が実施する「定期監督等」、簡単に説明しますと、労働基準監督官が会社に来所し、労務調査を実施するということですが、その件数は全国で年間約120,000件になります。定期監督等の実施報告は労働基準監督年報で発表されています。令和2年度実施分と令和3年度実施分を比較してみると、年次有給休暇に関する違反指摘数が3倍弱増加となっています。2019年4月1日改正の使用者側による労働者への取得義務化が、指摘数増加の要因と推測されます。全業種で人手不足が深刻化しており、年次有給休暇を取得させることも容易ではありませんが、長期的な計画で、法定取得日数5日がクリアできるよう努めましょう。