11年度の介護サービス給付費7.6兆円で過去最高に

 厚生労働省が7月3日にまとめた2011年度介護保険事業状況報告によると、介護サービスの利用者負担(1割)を除いた給付費は、前年度比5.1%増の7兆6298億円でした。公的な給付費と利用者負担を合わせた費用総額は8兆2253億円となりました。

 65歳以上の高齢者(第1号被保険者)1人当たりの給付費は、同2.8%増の25万6000円で、過去最高を4年連続で更新しました。

 また、介護が必要だと認定された人は同4.8%増の531万人。65歳以上の1号被保険者に占める認定者の割合は17.3%で、前年度より0.4ポイント上昇しています。

 介護給付費は右肩上がりで増加し続けており、00年度の介護保険スタート時と比べると倍以上になっています。厚労省は「要介護認定者は当面増え続ける」とみており、介護給付費の増大のペースをいかに抑えるかが課題といえます。