足立区の窓口業務委託は「偽装請負」 労働局が是正指導

 東京都足立区が今年1月から実施している戸籍窓口業務の民間委託について、東京労働局は7月15日、業務の実態は労働者派遣法に違反する「偽装請負」にあたるとして是正指導をしました。同労働局は区に対して、8月20日までに他のすべての業務委託契約にも違反がないか点検し改善報告を行うよう求めました。

 足立区によると、同労働局が今年4月に現地調査を行ったところ、窓口業務を受託している富士ゼロックスシステムサービス(千代田区)の社員が、戸籍謄本や住民票などの発行についてたびたび区職員に判断を仰いでいたということです。同労働局は、これらの行為が委託先の業務に区が関与する「事実上の指揮命令」にあたると指摘しています。

 足立区は偽装請負を認めましたが、是正した上で今後も民間委託を継続する方針を示しました。