マツダの派遣切り訴訟、15人と和解

 マツダ防府工場(山口県防府市)で雇い止めされた派遣社員15人が、派遣先のマツダ(本社・広島県府中町)を相手取り正社員としての地位確認と未払い分の賃金支払いを求めた訴訟の控訴審は7月22日、マツダが元派遣社員に和解金を支払うことで和解が成立しました。15人は職場復帰せず、金額や詳しい内容は双方の取り決めで公表しないとのことです。

 15人はマツダの工場で最大5年7か月間働いた後に解雇され、2009年4月に提訴しました。

 13年3月の1審・山口地裁判決は、同社が「サポート社員」という制度を使い、派遣社員を一定期間直接雇用した後、派遣社員に戻す方法で長期間雇用を続けたことについて、「労働者派遣法に違反する」と指摘し、サポート社員の経験がない2人を除く13人を正社員と認定、未払い賃金を支払うよう命じました。これに対し、原告側とマツダ側の双方とも控訴していました。

 マツダは「和解で早期に終結させるのが適切であると判断した」とコメントしました。